環境配慮型自動車
/かんきょうはいりょがたじどうしゃ
省エネや低燃費技術により大気汚染物質や温室効果ガスの排出抑制を実現する形で環境に配慮した自動車のこと。
内燃機関と電動モーターを併用したハイブリッド自動車や窒素酸化物や粒子状物質の排出量を低減したクリーンディーゼル車、菜種や大豆等の生物資源を原料とするバイオディーゼル車、走行時に燃料を一切必要としない電気自動車等がある。
希薄燃焼
/きはくねんしょう
内燃機関に用いられる窒素酸化物の排出抑制対策技術の一つ。「リーンバーン」とも呼ばれる。内燃機関で燃料を点火する際、燃焼室内の空気は燃料と混ざり合っている状況にある。そのときの空気の質量を燃料の質量で除した値を「空燃比」といい、空気と燃料が完全に反応する場合の空燃比を理論空燃比という。希薄燃焼とは、理論空燃比よりも薄い空燃比の状態(この状態を、"リーン"という。)で行う燃焼のことで、理論空燃比下での燃焼よりも燃焼温度が低くなることから、窒素酸化物の発生を抑えることができる。
蒸気回収装置(ベーパーリターン)
/じょうきかいしゅうそうち(べーぱーりたーん)
タンクローリーから給油所の地下タンクへの燃料補充時(受入時)、及び自動車の燃料タンクへの燃料給油時(給油時)に発生する蒸気(ベーパー)を回収する装置のこと。受入時の蒸気回収装置は発生した蒸気をタンクローリーに回収する装置が一般的であり、一部の自治体では条例により設置を義務付けている。 また、給油時の蒸気回収装置には、発生した蒸気をそのまま地下タンクに回収する装置(気体回収装置)と、蒸気を液化して回収する装置(液化回収装置)がある。
電気集じん機
/でんきしゅうじんき
集じん機の一種であり、線状のとがった電極上に生じる局所的な放電 (コロナ放電) を利用する。電気集じん機では、一般的に、放電装置として線状の放電線を用意し大気中の粒子を負に荷電することで、正に荷電した集じん板へ粒子を捕集する。また、対象とする粒子が乾燥している状態で集じんする乾式電気集じん機 (ホットコットレル) と、水の噴霧などにより粒子を水と一緒に集じんし洗い流す湿式電気集じん機 (ミストコットレル) とがある。 湿式電気集じん機は、放電線の電圧低下(逆電離)や粒子が再飛散しないため集じん性能が高いが、水処理施設が必要となる。
参考 : 新公害防止の技術と法規2014((社)産業環境管理協会)
バグフィルタ
/ばぐふぃるた
装置隔壁上の特別なフィルターにダストを捕集し除去する形式の集じん装置を隔壁形式集じん装置とよぶが、バグフィルターは、その装置に取り付ける円筒形又は封筒形のフィルターである。フィルターに使用するろ布は、フィルターの特性(捕集性、耐食性など)に応じて、木綿、ポリエステルなどの材質、織り方や表面加工が異なるさまざまな種類のろ布が使用される。
なお、バグフィルターを使用する隔壁形式集じん装置には、振動形、逆圧形、パルスジェット形などさまざまな種類のものがあるが、「捕集したダストを振動や気流によりふるい落とす」とういダスト除去の基本的な仕組みは同じであり、粉じんの除去率は他の集塵機と比べ非常に高い。
参考 : 新公害防止の技術と法規2014 ((社)産業環境管理協会)
BAT
/ばっと
"Best Available Technology(Technique)”の略称であり、日本語では「利用可能な最良の技術」と訳される。POPs条約では、best available techniquesであり、条文に定義が記載されている。その「技術」は、排ガス処理技術や排水処理技術を示す場合と、その他、設備の設計、建設、維持、操作、廃止のすべてが含まれる場合がある。また、水俣条約の第8条、大気への排出では、附属書Dの発生源の分類(石炭火力発電所など)の新規の発生源については、「技術」だけではなく"Best Environmental Practice(BEP)"(環境のための最良の慣行)を含めたBAT/BEPの利用が義務づけられている。
ベーパーリターン
/べーぱーりたーん
⇒「蒸気回収装置」を参照
水噴射
/みずふんしゃ
ガスタービンに用いられる窒素酸化物の排出抑制対策技術の一つ。ガスタービン燃焼室内の温度上昇に伴い窒素酸化物の発生量は指数関数的に増大する。水噴射は、蒸気や純水を直接燃料室内に噴霧し燃焼室温度を下げることで窒素酸化物の発生を抑える。