HOME > 事業内容 > 平成29年度PM2.5常時監視データ等解析業務委託
最終更新日:平成30年6月5日
福岡市
福岡市におけるPM2.5等の大気汚染状況を把握するため、大気汚染物質常時監視データやPM2.5成分分析結果、各種気象データ等を用いて福岡市におけるPM2.5高濃度事例の要因、市内の地域的特性、及びPM2.5の発生源寄与割合の推計、福岡市PM2.5予測情報の運用結果の評価等を行い、これまでのPM2.5の状況に関する総合的な評価を行った。
各解析に使用する常時監視データ等について、スクリーニング作業を実施した。一部のデータについては、市内に限らず全国のデータを収集、整理し、市内の傾向と比較した。
市内において、PM2.5が高濃度となった事例を抽出し、主な高濃度要因別に整理した。高濃度要因の分類にあたっては、先行研究等に基づき分類の考え方を整理し、分類手順をフロー図等に整理した。
分類の結果、越境大気汚染に分類される事例が多かった。また、近年は越境大気汚染と国内大気汚染の複合的な要因とされる事例が多くなっており、越境汚染の影響が小さいとされる日であっても高濃度日が出現することが確認された。
事例の分類結果を基に要因の異なる事例を3事例、局所的に高濃度となった事例を2事例、直近で発生した注意喚起レベルの事例を合わせた計6事例を対象に、各種データを用いてPM2.5が高濃度となった要因を多面的に解析した。
6事例の解析の結果、越境大気汚染、光化学反応による二次生成、野焼き(農業残渣の焼却)や火事等の局所的な発生源の影響等、様々な要因により高濃度となることが確認された。
風況 | PM2.5 | ||
風速[m/s] | [μg/m3] |
福岡市内のPM2.5濃度について、PM2.5以外の常時監視データや季節、気象条件等を合わせて濃度階級別、地域別、局区分(一般局 / 自排局)別、季節別、曜日別、時刻別等に解析を行い、測定局同士の相関、黄砂・煙霧及び光化学オキシダント濃度等との関係、地域的な特性及び複数年における経年変化傾向等を解析した。
また、福岡市が実施しているPM2.5予測情報の運用結果をとりまとめ、予測精度等を検証した。
PM2.5の成分分析データを用いて発生源解析を実施し、年度別、地域別、季節別等に発生源寄与割合を推計するとともに、季節的及び地域的な特性及び複数年における経年変化傾向等を分析した。
福岡市が実施している成分分析地点(3地点)について、相関関係等を解析し、地点や地点数の妥当性を検証した。
* 図の出典:「平成29年度PM2.5常時監視データ等解析業務委託 報告書」(福岡市委託調査)株式会社 環境計画研究所、平成30年3月