HOME > 事業内容 > 廃棄物焼却施設における有害金属の排出量算出に係る解析業務
最終更新日:平成29年6月26日
国立研究開発法人国立環境研究所
水銀や鉛等の有害金属類の環境への排出量を算出する際に、排ガスの濃度などの実測値を用いる場合における定量下限値や、下限値未満のデータの取扱い方が、排出量の推計結果の不確実性に与える影響に関する分析を行った。
現在、一般廃棄物処理施設の大気への排出は、ダイオキシン類を除きPRTR届出外排出量の推計対象外であるが、同施設からの排出量を推計することを想定した場合、環境省が毎年度公表している一般廃棄物処理実態調査結果の「年間処理量(t/年)」の合計値に、対象化学物質別の「排出係数(t/t-waste)」を乗じる推計方法が考えられる。
本業務では一般廃棄物の焼却施設からの大気への鉛の排出を対象に、文献調査により得られた排ガスの鉛濃度のデータを用いて、モンテカルロシミュレーションを行い、真の鉛排出係数の発生確率分布を作成した。
また、定量下限値を設定した場合の鉛排出係数の発生確率分布を作成し、真の鉛排出係数の発生確率分布と比較することで鉛排出係数の不確実性について解析した。
【鉛排出係数の発生確率分布のイメージ】