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平成25年度非意図的に副生する第一種特定化学物質に関する調査検討業務
最終更新日:平成26年6月12日
環境省
平成24年2月に一部の有機顔料中に非意図的に副生したポリ塩化ビフェニル(以下、「PCB」という。)が含まれていることが判明したことを受けて、PCB含有割合の工業技術的・経済的に低減可能なレベル(BATレベル)を検討するための基礎情報及び論点を整理した。
非意図的に副生した第一種特定化学物質を、BATレベル設定により管理することは、化審法の運用を背景としているが、これらの課題についても整理を行った。
有機顔料を製造・輸入する事業者から報告された有機顔料中の副生PCB濃度について、化学構造、製法、カラーインデックスでコーディングした上で、濃度範囲ごとの測定数を整理した(下表参照)。また、定量下限値未満を含む場合と含まない場合の平均値や中央値を算出した。
資料:「平成25年度 非意図的に副生する第一種特定化学物質に関する調査検討業務報告書」
(平成26年3月、株式会社環境計画研究所)に基づいて作成した。
注:報告書ではより詳細な濃度区分で情報を整理している。
文献調査に基づいて有機顔料以外のPCB副生及びその他の特定化学物質の副生状況を整理した。把握できた副生の事例は多くはなかったが、大気環境測定用のサンプラーの防音防振ゴムに含まれる塩素化パラフィン中の副生PCBについては、文献の著者にヒアリングを行い、副生発覚の経緯、副生原因などの詳細を把握した。
公表情報に基づいて国内外におけるBAT規制の概要を整理した。詳細が不明な部分については、欧州化学物質庁、IPCCビューローなどの関係機関にヒアリングを行い、詳細を確認した。
また、BAT規制とは枠組みが異なっていたが、有機顔料中の副生PCB規制の運用方法を把握するため、米国環境保護庁、欧州委員会へのヒアリングを行い、運用方法について確認をし た。
有機顔料中のヘキサクロロベンゼン副生の際のBATレベルの設定状況を前例として整理し、状況の違いを踏まえつつ副生PCBに係るBATレベルを設定する際の論点をとりまとめた。また、化審法の枠組みにおいて、特定化学物質の副生成を包括的に管理するに当たっての課題点をとりまとめた。