HOME > 事業内容 > 平成26年度水銀廃棄物の処理に関する排出調査業務
最終更新日:平成27年5月25日
環境省
一般廃棄物処理施設(焼却炉、一部溶融炉)における水銀の排出実態の把握、及び全国の自治体が一般廃棄物処理施設からの水銀の排出量を削減する際に参考となるデータの収集を目的として、アンケート調査を実施した。また、排ガスの水銀濃度の測定方法の検討を行うために、実測調査等も併せて実施した。
一般廃棄物処理施設に対して、排ガスの水銀濃度や排ガス処理設備等に関するアンケート調査を実施した。主な質問項目を下記に示す。
⇒ 水銀濃度(排ガス、排水)
⇒ 排ガス処理設備の状況
⇒ 排ガス処理設備のコスト(導入コスト/ランニングコスト)
⇒ 活性炭の使用量・使用頻度・コスト
また、得られた回答を基に一般廃棄物処理施設における水銀の排出係数(大気)を算出した。
施設名 | 水銀排出量※ (mg/h) |
年間 稼働時間 (h/年) |
年間水銀 排出量 (g/年) |
年間 焼却量 (t/年) |
排出係数 (g-Hg/t) |
施設1 |
700 | 5,000 | 3,500 | 70,000 | 0.050 |
施設2 |
500 | 3,000 | 1,500 | 60,000 | 0.025 |
・・・ |
既存の研究より、一般廃棄物処理施設における排ガスの水銀濃度は、一日の中で著しく変動することが知られている。本業務における実測調査は、今後一般廃棄物処理施設においてバッチ測定を行う際に、測定結果が測定日の代表的な値とみなせるような測定時間(サンプリング時間)を検討するためのデータ収集を目的としている。
実測調査では、測定時間を1時間としたバッチ測定を、間を開けずに8回、 合計8時間実施した。そして、8時間平均値(8つの測定結果の平均値)を測定日の水銀濃度とみなした上で、8時間平均値とバッチ測定の結果を比較した。その結果、測定時間を2時間に設定すれば、測定結果が十分測定日の代表的な値とみなせる施設が確認された一方で、測定時間を4時間に設定しても不十分な施設も確認された。