PRTRの届出外排出量推計の一環として、東日本大震災の被災地における災害廃棄物の発生状況や、仮設焼却炉の設置による処理状況等を調査するため、被災地(宮城県石巻市・仙台市)の視察を行いました。(平成24年4月16日〜17日)
港湾の一角にある災害廃棄物の搬入場
有機物からメタンなどの可燃性ガスが発生し、引火するおそれがあるため、一定間隔でガス抜き用のパイプが立てられています。
住宅地の中の公園だった場所にある搬入場
電柱に設置されていたトランスと思われるものも野積みされていました。
石巻市の海岸部付近(最も被害が甚大だったと考えられる地区)
石巻市ではある地点を境に景色が急変しました。この地域は住宅街だったと思われますが、木造の一戸建てはほぼ全滅し、鉄筋コンクリートの集合住宅でも低層部の窓ガラス、手すりなどはほぼすべて破壊され、建物の前には家財などが散乱したままでした。
仙台市の海岸部付近にあるがれき搬入場
震災発生後、仙台市では災害廃棄物処理に向けていち早く土地を確保し、がれき搬入場を設置しました。ここでは災害廃棄物が複数の種類に分別され、それぞれ決められた場所に野積みされていました。
震災発生後に設置された仮設焼却炉(搬入場に隣接して設置)
既存の焼却炉だけでは災害廃棄物を処理しきれないため、仙台市では災害廃棄物に限って処理を行う仮設焼却炉を設置しました。
海岸付近の公園内にある丘から撮影した搬入場の様子
この写真を撮影した丘も、昭和の時代に起こった地震で発生したがれきで造成したものとの話でした。
今回の地震の際は付近にいた人がこの丘に登り、津波から逃れることができたそうです。