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PRTRデータ等を用いた有害金属マテリアルフローデータ整備業務
最終更新日:平成26年6月12日
独立行政法人 国立環境研究所
独立行政法人 国立環境研究所では、水銀、鉛、カドミウム等の有害金属類について、排出インベントリー及びマテリアルフローを継続的に把握するために有効な手法の構築に関する研究を実施している。本調査では、既存のマテリアルフローについて必要な改善を行ったうえで、最新年度の情報に更新するとともに、PRTRデータの排出インベントリーへの活用可能性について届出事業所等に対するアンケート調査を行うことにより検討した。
鉛、カドミウムを対象にPRTR制度によるデータ公表が開始された2001年度から2010年度におけるマテリアルフローおよび環境排出量データを作成した。マテリアルフローは既存の文献の手法を踏襲しつつ、各種製品等の製造・使用・廃棄段階に分けて整理した。
一般廃棄物および産業廃棄物焼却処理施設によるPRTR届出排出量データや排ガス、処理廃棄物、焼却灰等に関する鉛、カドミウム濃度実測データを整理し、それらのデータから鉛、カドミウムの大気への排出係数を推計した。また、作成した排出係数を用いて2010年度における一般廃棄物および産業廃棄物焼却処理からの大気排出量を算出し、精度の検証を行った。なお、一般廃棄物焼却においては施設の焼却方式や灰溶融施設の有無、産業廃棄物焼却においては廃棄物の種類等を分割して推計を行った。
国内における水銀、鉛、カドミウムのマテリアルフローに関する文献、データ等を調査・整理し、考慮されていないフローを追加及び修正案を検討し、対象年度の更新を行った。